牛がいた


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こんにちは、おんちゃんです。

ある日、おばちゃんと買い物に出かけた時の話。

はや坊は、お留守番。

カーラジオからは、佐野元春。

♪ 土曜の午後、買い出しで、車を走らせていた。

ラジオに流れるR&B、昔よく口ずさんだメロディー ♪

「こら、名曲を変な替え歌にするな。」

おばちゃんから、お叱りを受けていると、奇妙な光景に出会った。

子牛がいた。

楽しそうに、歩道を走っている。

市街地も近く、すぐそこにはコンビニとガソリンスタンドがある。

何故こんなところに?

と思ったら、その三軒となりに牛舎があった。

ここから、逃げ出したのか。

車通りも多くて、ダンプも通る。

ちょっと、このままにできないな。

とりあえず車を止めて。

しかし、牛舎にも母屋にも、誰もいない。

こまったな。

すると、おばちゃんが・・・

「子牛、牛舎にもどったよ。」

それはね、

全然言うことを聞かないもんだから、つい・・・

難しいことは分からないし、深くは考えない。

ステーキだって食べるし、牛タンも大好きだ。

格好つけるつもりもないし、ましてや聖者を気取ってるわけでもない。

ただ、そのままにしておきたくなかっただけ。

でも、まともなことだったと思っている。

以前なら、素通りしていたかもしれない。

はや坊のおかげで、私たちは、少しだけまともな人間になれている気がする。

どんどはらい。

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