「2018 お盆 ~ ありがだす、おまぶれんせ ~」の巻


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こんにちは、おんちゃんです。

出発してから4時間半、やっと実家についた。

庭に、小さな畑ができていた。

はや坊も、もう慣れたもので、だいぶリラックスしている。

実家では、ごちそうを用意していた。

お酒もいっぱい飲んだ。

次の日、お墓参りに行った。

そのあいだ、はや坊はお母やんと留守番。

お母やんの話では、茶の間の一番いいところで、大きな顔して寝ていたという。

その後、親戚の家を拝んでまわり、夜は中学時代の同級生と飲みに行った。

地元の友達で、いまでも交流があるのは、彼だけである。

久しぶりに会った彼は、課長になっていた。

私が飲みに行ってる間も、はや坊は、まるで10年も住んでいるかのように、和んでいたという。

~~~ シトラス・ヒル からの手紙 ~~~

おんちゃんの実家には、お墓が二種類ある。

昭和になってからの新しいお墓と、おそらく江戸時代あたりからの、先祖代々の古いお墓。

場所も、それぞれ離れている。

前々日の雨で、古い墓地はだいぶぬかるんでしまい、お墓参りは新しい墓地だけすることになった。

でもせっかくなので、おんちゃんは後ではや坊と古い墓地に散歩に行った。

行く途中で二人とも、足が泥だらけになった。

墓地につくと、何体かお墓が倒れていた。

おんちゃんは、はや坊のリードを墓地の入口の木に結びつけて、お墓をおこした。

そして、ひとつづつ全てのお墓を拝み、歴代のペットのお墓のところにきた。

エス、コロ、ジロー、猫のタマとシロ。

みんな、王道の名前だ。

おんちゃんは心の中で、「ありがだす、おまぶれんせ」と唱えて、墓地をあとにした。

そして、おんちゃんとはや坊が家の足洗い場で泥を落としていると、お母やんから「はや坊と田植えしてたのか?」と言われていた。

どんどはらい。


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――あとがき

エスは、私が生まれる前に飼っていた犬です。

コロとジローは、はっきりとおぼえています。

今思えば、彼らにはじゅうぶんな愛情を注いでいなかったと思います。

今思えば・・・。

その分、はや坊をいっぱいかわいがります。


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