こんにちは、おんちゃんです。
さて、どうにかこうにか、三丁目の木綿問屋に入りこんだはや坊。
頭領の計画は、成功するのでしょうか?
前回までのお話
おんちゃ太郎は、はや坊の入った「いも俵」を土間に運んで、ドサっと置きました。
しかし、俵の向きがいけなかった。
なんと、はや坊は逆さまに置かれてしまいました。
声を出すわけにもいかず、はや坊はガマンするほかありません。
しばらくガマンしていると、おかみさんがやってきて・・・。
「ちょっとおんちゃ太郎、さっきの俵だけどねぇ。」
「へぇ。」
「中からお芋を、みっつよっつ抜いてきなさい。」
「あつかましく、勝手にあずけていったんだから、それくらいいいじゃないか。」
「はぁ。」
「それに、すこしだけなら、わかりゃしないよ。」
「そうですかぁ?」
「おんちゃ太郎の分も蒸かしてあげるから、内緒だよ。」
「やったー!!」
ふたりで俵のところまで行くと、
「さぁ、わからないように、うまくやりなさいよ。」
「はーい。」
おんちゃ太郎が、わらのあいだから手を入れると、
「ん?あったかい・・・。」
「なんだって?焼き芋の俵かねぇ?いやいや、そんなわけないじゃないか。」
「毛だらけ・・・。」
「なんだって?カビがはえてるのかねぇ?いやいや、買ったばっかりなんだから、そんなわけないじゃないか。」
「どれ、わたしがやるよ。」
おかみさんは、俵に手を入れて、ムンズとはや坊のしっぽをつかみました。
いきなりしっぽをにぎられたはや坊は、びっくりしてお腹に力が入り、思わず・・・
どんどはらい。
――あとがき
落語には、泥棒もよく登場しますが、「オナラ落ち」もよくあります。
古典落語の王道を行くようなお話ですね。