こんにちは、おんちゃんです。
( 前回のお話:「津軽石川の南部鼻曲がり鮭」の巻 )
さて、この南部鼻曲り鮭、わが家には、まだまだ残っている。
お勝手口のところに物干し竿をかけて、そこに吊るした。
どんどんおいしくなるぞ。
そんなある日の昼下がり、おばちゃんは、なにか妙な違和感を感じていた。
おばちゃんは、ティータイムの準備をしながら、その違和感の正体をさがした。
神経を研ぎすませ・・・考えるな、感じろ・・・。
ふと、お勝手口の方を見てみると、
なにものかが、新巻きにしがみついてブラブラとゆれていた。
そういえば何日か前から、夜になると外から「ガタンガタン」という音が聞こえていた。
イノシシかと思って、何度か庭を確認したのだが、まさか新巻き鮭の方だったとは・・・。
全部やられていた・・・。
頭やヒレの部分は、ガジガジと食べられていて、身の部分は爪でザクザクになっていて、全体に猫の毛がモサッと纏わりつき、とてもケモノ臭く、もう食べれる状態ではなかった。
十分注意したつもりだった。
高さは、地上1.5メートルくらいで、壁からも1メートルくらいはなしていた。
どうやってしがみついたのか?
中垣内ばりの垂直飛びか、はたまた若島津くんばりの三角跳びか。
猫の身体能力、いや、野生の力を侮ってはいけなかった。
ヤツらも生きるために必死なのだ。
新巻き鮭をくれた皆様がた、本当に申し訳ございません。
あぁ・・・、八重桜が咲くころまで食べられると喜んでいたのに・・・。
どんどはらい。
――あとがき
本当にもったいないことをしました。
おばちゃんもガッカリしています。
食べられなくなると、よけいに食べたくなるものですね。